コモンズ・フォーラム #1
「演劇とケア」

Commons Forum #1

“Theater and Care”

  • フォーラム
© Juliette Larochette

若年層の引きこもりや自殺が増加の一途を辿っている日本。そのような社会の中で、いかなる人間もその尊厳や生存が担保される居場所や避難所とはどういう場所なのか。劇場はそのような場所として機能しうるのだろうか。
本フォーラムでは、演劇という経験が、個の心身のケアや居場所とどのような関係にあるのか、アーティストの実践を交えて考察する。引きこもり当事者が遠隔で演劇作品に出演する『HIKU』を創作したアーティスト、エリック・ミン・クォン・カスタン&アンヌ゠ソフィ・テュリオンと、「芸術は祈りである」という宣言からセラピーや宗教にも隣接する領域を開拓するキュンチョメ。彼らの芸術実践を例に、劇場が社会の中でいかなるケアと居場所として機能しうるか、その未来形を議論する。

登壇者|エリック・ミン・クォン・カスタン*(振付家)、アンヌ゠ソフィ・テュリオン*(作家・演出家・パフォーマー)、キュンチョメ(アーティスト)
*オンライン登壇

司会|相馬千秋(シアターコモンズ実行委員長兼ディレクター)
通訳|平野暁人

プロフィール

エリック・ミン・クォン・カスタン
振付家。自身のカンパニー「Shōnen」を創設し、ダンスと新たなテクノロジー(ロボット、ドローンなど)を組み合わせ、社会の現実に根差した協同的な創作活動(病院、NGO、研究機関とのパートナーシップ)を行う。現実/虚構、自然/文化、有機的/人工的といった二元性を探求し、ドラマトゥルク、映像作家、振付家とコラボレーションしている。作品はフランス国内だけでなく国際的に発表され(ポンピドゥー・センター、コメディ・ドゥ・ジュネーブ、MODU劇場[韓国])、文化省や複数の財団の支援を受けている。

Photo: Kamila K Stanley

アンヌ゠ソフィ・テュリオン
作家、演出家、パフォーマー。舞台や公共空間のためのパフォーマンスを創作し、一人称の語りから合唱による物語、オブジェや言葉を使い、あらゆる形で親密なものを探求する。彼女のプロジェクトは、変化する伝記的形式であり、私たちはその中で呼吸し、その中に迷い込み、語ることのできないものを聞く。彼女のカンパニーGRANDEUR NATUREはマルセイユを拠点とし、国立舞台マルセイユZefと提携している。

Photo: Éric Minh Cuong Castaing

キュンチョメ
ホンマエリとナブチのアートユニット。2011年の東日本大震災を機に結成。国内外の様々な場所で、社会的な分断や複雑さに対して、自らの身体を媒介にした映像作品やプロジェクトを多数制作している。
近年の主な展覧会に「魂の色は青」(黒部市立美術館、2023)「六本木クロッシング2022:往来オーライ!」(森美術館、2022)、「現在地:未来の地図を描くために[1]」(金沢21世紀美術館、2019)、「あいちトリエンナーレ2019」などがある。

日時

2月23日(日)16:00–18:00

上演時間

120分

会場

みなとコモンズ 3F
〒108-0014港区芝5-28-4

チケット

無料
*要予約・自由席

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上演言語

日本語(フランス語逐次通訳つき)

アクセシビリティ

字幕言語|なし
音声ガイド|なし
その他アクセシビリティ|車椅子席あり

クレジット

会場協力|港区
助成|笹川日仏財団

関連企画

コモンズ・ツアー(ツアーA)
日時|2月23日(日)、24日(月・祝)