René Pollesch[Germany] / Ayaka Ono Akira Nakazawa Spacenotblank
“I’m looking into your eyes, social context of deception!”
- リーディングパフォーマンス
観客自身が声に出して体現するリーディングパフォーマンス。
2000年代以降、ポストドラマ演劇を牽引し、演劇界に革新をもたらした演出家・劇作家ルネ・ポレシュ。2021年ベルリン・フォルクスビューネの芸術監督に就任し、さらなる活躍が期待されていたが、2024年に急逝。世界の演劇界に大きな喪失として受け止められた。彼が切り拓いた演劇と社会を巡る問いを、私たちはどう受け継ぎ、実践に落とし込むことができるだろうか。
その挑戦を、気鋭の舞台作家、小野彩加 中澤陽 スペースノットブランクが受けて立つ。戯曲『あなたの瞳の奥を見抜きたい。人間社会にありがちな目くらましの関係』は、ポレシュが初演の出演者ファビアン・ヒンリッヒスと親密な共同作業で書き下ろしたモノローグ台本だ。本リーディングでは、複数のポレシュ作品に出演し、日本語上演(2010年)の翻訳・演出も手がけた原サチコとともに、私たち観客自身が声に出して読む。その予言的な言葉は、混迷の世界に放り出された2025年の私たちに、どう突き刺さるのだろうか。
プロフィール
ルネ・ポレシュ
1962年、ドイツ、フリードベルク(ヘッセン州)生まれ。2001–07年、ベルリンのフォルクスビューネ付属プラーター劇場の芸術監督を務める。2001年に『WWW-SLUMS』、2006年に『CAPUCETTO ROSSO』でミュールハイム劇作家賞を受賞。フランクフルト市立劇場、ウィ-ン・ハンブルク劇場、ハンブルク・シャウシュピールハウス、ベルリンのフォルクスビューネなど多くの劇場で、自らの戯曲を演出。2021年にベルリン・フォルクスビューネの芸術監督に就任するも、2024年2月26日に急逝する。
小野彩加(おの・あやか) 中澤陽(なかざわ・あきら) スペースノットブランク
二人組の舞台作家・小野彩加と中澤陽が舞台芸術作品の創作を行うコレクティブとして2012年に設立。舞台芸術の既成概念と、独自に研究開発する新しい仕組み(メカニズム)を統合して用いることで、現代における舞台芸術の在り方を探究し、多様な価値創造を試み続けている。固有の環境、関係から生じるコミュニケーションを創造の根源として、クリエーションメンバーとの継続的な協働と、異なるアーティストとのコラボレーションのどちらにも積極的に取り組んでいる。https://spacenotblank.com/
原サチコ(はら・さちこ)
1964年神奈川生まれ。日本人として唯一のドイツ語圏(ドイツ、オーストリア、スイス)公立劇場専属女優。上智大学ドイツ語学科卒。在学中より演劇舎螳螂にて演劇を始め、後にロマンチカにて活躍。1999年渡辺和子演出『楢山』でドイツ初舞台。2001年ドイツへ移住。2004年ウィーン・ブルク劇場専属になったのを機にハノーファー、ケルン、ハンブルク、チューリッヒと20年にわたり劇場専属俳優として活躍中。現在はハンブルク・シャウシュピールハウス専属女優として活躍する他、広島原爆伝承活動、パフォーマンス、舞踏、演出、翻訳、講演など日独間の活動も多岐にわたって行っている。
日時
2月26日(水)19:00
2月27日(木)17:00
2月28日(金)14:00 / 17:00 / 19:30
3月1日(土)12:00 / 15:00 / 18:00
3月2日(日)15:00 / 18:00
上演時間
約90分
会場
ゲーテ・インスティトゥート東京
〒107-0052 港区赤坂7-5-56
チケット
単券
一般|2,500円
学生|1,500円
*要予約、自由席
上演言語
日本語
アクセシビリティ
*車椅子席あり
クレジット
作|ルネ・ポレシュ
演出|小野彩加 中澤陽 スペースノットブランク
出演・ドラマトゥルク・翻訳|原サチコ
協力|ゲーテ・インスティトゥート東京
関連企画
コモンズ・フォーラム#2「演劇と社会」
日時|2月27日(木)19:00–21:00
コモンズ・ツアー(ツアーB)
日時|3月1日(土)、 2日(日)