次世代のキュレーターのためのコモンズ・キャンプ2026

Commons Camp 2026 for Next-generation Curators

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シアターコモンズ10年分の思考と実践から学び、未来の企画の種を育てる。
世代を超えてともに学び合う、11日間の集中キャンプ。

シアターコモンズ’26では創設から10周年を記念し、これまでシアターコモンズで培われてきたキュレーションの思想と実践を次世代と共有する特別プログラム「次世代のキュレーターのためのコモンズ・キャンプ2026」を開催する。
シアターコモンズ’26の会期中、国内外から演劇祭ディレクターやドラマトゥルク、アーティストらを講師に迎え、レクチャー、フィールドワーク、インディペンデント・アートスペース視察、そしてシアターコモンズへの参加等を通して、未来の企画の種を育てるプログラムだ。

本プログラムの各レクチャーは、特別にアーカイブ配信を実施。
現地参加が叶わなかった人も、第一線で活躍する実践者たちの思考や方法論に触れ、舞台芸術のキュレーションを理論と実践の両面から学ぶことができる。
フェスティバルの現場で何が起きているのか、キュレーターはいかに思考し、判断し、関係を編んでいくのか。コモンズ・キャンプは、そのプロセスにアクセスできる貴重な機会となるだろう。

*現地参加募集要項・スケジュール詳細はこちら。ただし、現地参加応募は1/16に締め切りましたので、現在はアーカイブ視聴でのみご参加いただけます。

プログラム内レクチャー詳細(予定)

2月26日(木)19:00–21:00 レクチャー①
『パフォーマンスを生成する思考と磁場をめぐって:四半世紀の実践から』

「パフォーマンス」とは何か。そして「パフォーマンス」をキュレーションするとはどういうことなのか。理論と実践の両輪から、本プログラムのベースとなる問いについて共有し、その具体例として世界演劇祭やシアターコモンズ等で制作された先駆的なパフォーマンスを分析的に学ぶ。
講師:相馬千秋

2月27日(金)16:30–18:30 レクチャー②
『日本の演劇的想像力の源泉を、大掴みに把握する―芸能の起源から現代のドラマトゥルギーまで』

日本という地域において、演劇的な想像力はいかに育まれてきたのか。祭、芸能、宗教との関係、民話や神話から生まれた物語など、日本の演劇的想像力を下支えする歴史や構造について大掴みに学ぶ。
講師:木ノ下裕一(木ノ下歌舞伎主宰、まつもと市民芸術館芸術監督団団長)

2月28日(土)11:00–13:00 レクチャー③
『西洋演劇史・演劇学の基本概念とドラマトゥルギーの関係』

西洋を中心とした近代演劇史において、ドラマトゥルクやキュレーターが担ってきた役割とは何か? またその現在地はどこにあるのか? 演劇学の基本概念とドラマトゥルギーの関係について、理論と実践の両輪から俯瞰する。
講師:ハンナ・シューネマン(チューリヒ市立劇場チーフドラマトゥルク)、ヘレナ・エッカート(ドラマトゥルク)

3月1日(日)11:00–13:00 レクチャー④
『21世紀前半の、フェスティバルの地政学とキュレーターの生態系』

この20年で、フェスティバルの地政学は大きく変容した。欧州を中心とした演劇祭のサーキットに対し、アジアや中東、南米やアフリカでも独自の演劇祭が開催されている。今日の演劇祭・芸術祭・マーケットの世界地図を確認し、その地政学と、そこに生息するキュレーターの生態系の変化を読み解く。
講師:川崎陽子(KYOTO EXPERIMENT 共同アーティスティック・ディレクター)+相馬千秋

3月3日(火)19:00–21:00 レクチャー⑤
『パフォーマンスが生まれる場の制度と構造―インスティチューションか、インディペンデントか?』

「演劇」はジャンルであると同時に、近代が作ってきた劇場の「制度」でもある。その制度の中では今、何が問題となっているのか。ドイツの劇場制度と日本の演劇制度の比較、インスティチューションとインディペンデントの違いをもとに、今どのような場で演劇制作が可能かについて考察を行う。
講師:橋本裕介(Berliner Festspiele “Performing Arts Season” 芸術監督)(オンライン登壇)
聞き手:相馬千秋

3月4日(水)19:00–21:00 レクチャー⑥
『危機と演劇―演劇は共同体の危機をどう乗り越えるか』

東日本大震災後に展開された数々の演劇プロジェクト、あいちトリエンナーレ2019の大炎上で立ち上がったJアートコールセンターなどを事例に、例外状態における演劇や演劇的思考の可能性を探る。
講師:高山明(アーティスト)(オンライン登壇)
聞き手:相馬千秋

プロフィール

木ノ下裕一(きのした・ゆういち)
木ノ下歌舞伎主宰。1985年、和歌山市生まれ。
2006年に古典演目上演の補綴・監修を自らが行う木ノ下歌舞伎を旗揚げ。2015年に博士号取得(芸術博士)。平成28年度文化庁芸術祭新人賞を受賞。第38回(令和元年度)京都府文化賞奨励賞受賞。NHKラジオ第2『おしゃべりな古典教室』のパーソナリティーを務めるなど多岐にわたって活動中。2024年からまつもと市民芸術館の芸術監督団団長を務める。単著に『物語の生まれる場所へ 歌舞伎の源流を旅する』(淡交社)がある。

Photo by Takeshi Hirabayashi

ハンナ・シューネマン
文学および演劇学のドラマトゥルク兼研究者。ミュンヘン、パリ、ベルリンにて比較文学、哲学、演劇学を学んだ後、ベルリン・フォルクスビューネでドラマトゥルクを務めたほか、ベルリン芸術祭、ミュンヘン・カンマーシュピーレ等で活動。2025/26シーズンよりチューリッヒ・シャウシュピールハウスのチーフドラマトゥルクに就任。
現代演劇におけるラディカル・ドラマトゥルギーを主題に博士号を取得し、2023年にはニューヨーク市立大学大学院センター演劇・パフォーマンス博士課程に客員研究員として招請された。ヴァイセンゼー美術大学で教鞭を執り、ミュンヘン・オットー・ファルケンベルク演劇学校およびベルリン芸術大学において芸術プロジェクトの指導を担当。2025年8月Theater der Zeit より刊行された博士論文『Ultrawelten』は、スザンヌ・ケネディ、ルチア・ビーラー、フロレンティーナ・ホルツィンガー作品におけるラディカル・ドラマトゥルギーについて論じている。

© Bella Lieberberg

ヘレナ・エッカート
ドラマトゥルクおよびパフォーミングアーツ・キュレーター。マティアス・リリエンタールの芸術監督のもと、ベルリンのフォルクスビューネにおける新たなアーティスティックチームに参加予定。これまで、スイスのシャウシュピールハウス・チューリッヒおよびドイツのミュンヘン・カンマーシュピーレにて、インハウス・ドラマトゥルクを務めた。また、フリーランスのドラマトゥルクとして、演劇、現代美術、ドキュメンタリー映画などの分野を横断して活動し、スザンネ・ケネディ、レオニー・ベームら演出家と継続的に協働している。
ヒルデスハイム大学およびブラジル・ベレン・ド・パラーのUFPAにて哲学を学び、オーストリア・ウィーン美術アカデミーでクリティカル・スタディーズの修士号を取得。さらにロンドン大学ゴールドスミス校にて視覚人類学の修士号を取得。複数世代にわたる記憶、ナショナリズム、自然の美学を主題とした研究を行った。

© Diana Pfammater

川崎陽子(かわさき・ようこ)
株式会社CAN勤務を経て、2011–2014年京都芸術センター アートコーディネーター。2014–2015年、文化庁新進芸術家海外研修制度によりベルリンHAU Hebbel am Ufer劇場にて研修。帰国後はフリーランスの舞台芸術プロデューサーとして活動し、ジャンルを横断したプロジェクトの企画・制作を行う。KYOTO EXPERIMENTには2011年より制作として参加、2020年より共同ディレクターを務め、2025年より共同アーティスティック・ディレクター。令和5年度(第74回)芸術選奨文部科学大臣新人賞受賞。

Photo: Takuya Matsumi

橋本裕介(はしもと・ゆうすけ)
ベルリン芸術祭「パフォーミングアーツシーズン」芸術監督。KYOTO EXPERIMENT 京都国際舞台芸術祭を2010年に設立、2019年までプログラムディレクターを務め、ロームシアター京都プログラムディレクターを2022年まで務める。令和2年度文化庁新進芸術家海外研修制度研修員として2021年3月より1年間、ニューヨークに滞在、舞台芸術の資金調達に関するリサーチを実施。編著に『芸術を誰が支えるのか−アメリカ文化政策の生態系』(京都芸術大学舞台芸術研究センター、2023)。

© Marlena Waldthausen

高山明(たかやま・あきら)
2002年に創作ユニットPort B(ポルト・ビー)を結成。国内外の諸都市において、ツアーパフォーマンス、映像インスタレーション、社会実験的プロジェクト、言論イベント、観光ツアーなど、多岐にわたる作品やプロジェクトを展開している。いずれの活動においても「演劇とは何か」という問いが根底にあり、演劇の可能性を拡張し、社会に接続する方法を追求。観客論を軸に、観客自身が創造的に現実の都市や社会のなかで不可視なものと出会い、思考する装置としての演劇を提案。2013年にはPort都市リサーチセンターを設立し、演劇的発想を観光や都市プランニング、社会実践やメディア開発などにも応用する取り組みを行っている。

© Yuji Oku

日時

2月26日(木)19:00–21:00
2月27日(金)16:30–18:30
2月28日(土)11:00–13:00
3月1日(日)11:00–13:00
3月3日(火)19:00–21:00
3月4日(水)19:00–21:00

会場

オンライン

チケット

レクチャー聴講(アーカイブ視聴)
単券|1,500円

チケット購入はこちら

通し券|6,000円

チケット購入はこちら
*本公演のチケット(単券または通し券)のご提示で、ATCステーションに、開催期間中いつでも無料でお立ち寄りいただけます。

注意事項

*各回準備が出来次第、録画映像を配信いたします。映像リンク等の詳細は予約後にお送りいたします。

上演言語

日本語・レクチャー③のみ英語(日本語逐次通訳あり)

アクセシビリティ

字幕言語|日本語(オンラインのみ)
音声ガイド|なし

クレジット

主催|シアターコモンズ実行委員会