市原佐都子(Q)
「妖精の問題 デラックス」

Satoko Ichihara (Q)

"The Question of Faeries (Deluxe Edition)"

  • 演劇公演
撮影:中谷利明
人間の生・性を問い直す、市原佐都子の代表作『妖精の問題』が
新たな創作メンバーとともに生まれかわる“デラックス”版。

人間の生と性に関わる違和感を大胆かつ緻密に描く劇作家・演出家の市原佐都子。今回、自身の代表作のひとつである『妖精の問題』をロームシアター京都製作により再創作、京都での初演ののちシアターコモンズにて東京初上演する。

『妖精の問題』は、2016年に起きた相模原障害者施設殺傷事件をきっかけに、市原が自身のなかに存在する優生思想や日本社会での生き辛さを直視し創作された作品だ。そこには「できるだけ偽善的でない方法であらゆる生を肯定する」という試みがこめられている。彼女の鋭い筆致は、社会の中で私たちが意識的/無意識的に目を逸らしている差別や偏見を、執拗にえぐり出し観客に突きつける。

初演ではひとりの俳優が演じた登場人物を、今回は再創作にあたってオーディションで選出された7人の俳優が演じる。新たなキャストと多彩なスタッフを交え“デラックス”版として生まれかわる本作は、コロナ禍によって社会の歪みが顕在化する今、私たちにどのように響くのだろうか。

プロフィール

市原佐都子(いちはら・さとこ)
劇作家・演出家・小説家・城崎国際アートセンター芸術監督。1988年大阪府生まれ福岡県育ち。桜美林大学にて演劇を学び、2011年よりQ始動。人間の行動や身体にまつわる生理、その違和感を独自の言語センスと身体感覚で捉えた劇作、演出を行う。2011年、戯曲『虫』にて第11回AAF戯曲賞受賞。2017年『毛美子不毛話』が第61回岸田國士戯曲賞最終候補となる。2019年に初の小説集『マミトの天使』を出版。同年「バッコスの信女 ─ ホルスタインの雌」をあいちトリエンナーレにて初演。同作にて第64回岸田國士戯曲賞受賞。2021年、ノイマルクト劇場(チューリヒ)と共同制作した『Madama Butterfly』をチューリヒ・シアター・スペクタクル、ミュンヘン・シュピラート演劇祭にて上演。公益財団法人セゾン文化財団セゾン・フェロー。

© Flavio Karrer

日時

2月20日(日)16:00
2月21日(月)18:00
2月22日(火)13:00*/18:00
2月23日(水・祝)14:00

*追加公演

上演時間

約130分

会場

リーブラホール
〒105-0023 港区芝浦1-16-1 みなとパーク芝浦 1F

参加方法

要予約・コモンズパス提示

パス購入はこちら
*推奨年齢中学生以上
*本公演では靴をぬいでご入場いただく予定です。

上演言語

日本語

クレジット

作・演出|市原佐都子

出演|[第一部]朝倉千恵子、筒井茄奈子
[第二部]大石英史、キキ花香
[第三部]廣川真菜美、富名腰拓哉、緑ファンタ
音楽|額田大志(東京塩麹/ヌトミック)
演奏|秋元修、石垣陽菜、高橋佑成、額田大志
舞台美術|dot architects
衣裳|南野詩恵
照明|魚森理恵
照明オペレート|加藤泉
音響|稲荷森健
音響助手|濱田夢花
映像|小西小多郎
舞台監督|川村剛史(ロームシアター京都)
ドラマトゥルク|木村覚
演出助手|山田航大
制作|眞鍋隼介、木原里佳(ロームシアター京都)
宣伝美術|吉岡秀典(セプテンバーカウボーイ)
イラスト|狩野岳朗
製作|ロームシアター京都
ロームシアター京都 レパートリー作品

東京公演
舞台協力|株式会社ステージワークURAK
会場協力|港区