Commons Forum #2
"Reexamining the Plurality of the World in the Age of Pandemic: From Theater Commons Tokyo ’22 to Theater der Welt ’23"
- フォーラム|レクチャー
- リモート参加有
前回のシアターコモンズ’21「孵化/潜伏するからだ」を発展させた企画案で世界演劇祭2023のディレクターに選出された相馬千秋と岩城京子。二人は今、コロナ禍の制限下で新たなキュレーションの倫理や方法について模索を続けている。
本フォーラムでは、現在進行形のシアターコモンズ’22と翌年の世界演劇祭2023をつなぐ思考と対話の場を東京から起動させる。第一部では台湾出身のメディアアーティスト、シュウ・ツェユーとドラマトゥルク、ベッティ・イーチュン・チェンが手がけるオンライン・レクチャーを上映。彼らが動物と人間の関係性をリサーチしながら深めた問いを共有する。第二部では、世界演劇祭2023をホストするムゾントゥルム劇場の共同芸術監督アンナ・ヴァグナーも交え、パンデミック時代に可能な演劇祭の輪郭とその複数性について、それぞれの立場から議論を展開する。
登壇者|アンナ・ヴァグナー(フランクフルト・ムゾントゥルム劇場ドラマトゥルク・共同芸術監督)、シュウ・ツェユー(アーティスト)、ベッティ・イーチュン・チェン(ドラマトゥルク、翻訳家)、相馬千秋(シアターコモンズ ディレクター)、ほか
司会|岩城京子(演劇パフォーマンス学研究者、アントワープ大学専任講師)
プロフィール
アンナ・ヴァグナー
ドイツ、フランクフルト・ムゾントゥルム劇場のドラマトゥルク・共同芸術監督。舞台芸術学を学んだ後、ベルリンの劇場 HAU Hebbel am Ufer でダンスのアシスタントキュレーター、ムゾントゥルム劇場でダンス部門長を務めた。ムゾントゥルム劇場では、Eisa Jocson、Paula Rosolen、Jetse Batelaan らのアーティストと活動しプロダクション・ドラマトゥルクとして活動している。Tanzfestival Rhein-Main の共同創始者であり、「Indonesia LAB」(2015) や「This Is Not Lebanon」(2021) 等、多数の国際的プログラムのキュレーションや共同キュレーションを手がけてきた。パフォーミングアーツの概念を拡張することに関心を寄せており、「Oper Offenbach」(2018) 「The Greatest Show on Earth – A Performance-Circus for the 21st Century」(2016) 等の特別プロジェクトを数多く立ち上げている。
シュウ・ツェユー(許哲瑜)
1985年、台北生まれ。メディアと記憶の関係性にフォーカスしたアニメーションや映像作品を制作。個人および共同体の記憶を視覚化・構造化する。2020年、ベルギー高等美術学校修了。国立台南芸術大学造形芸術研究所修士課程修了。現在、フランスのル・フレノワにレジデント・アーティストとして在籍中(2020年-2022年)。2019年、ヒューゴ・ボス・アジア・アート賞ファイナリスト。上海ビエンナーレ(2018年)、ロンドン・デザイン・ビエンナーレ(2018年)、サンパウロ・ビエンナーレ(2021年)、ソウル・メディアシティ・ビエンナーレ(2021年)、ビデオナーレ18(2021年)等多くの国際展の他、ニューヨーク映画祭(2020年)、ロッテルダム国際映画祭(2018年、2020年)等の映画祭へ出品している。
ベッティ・イーチュン・チェン(陳佾均)
1983年、台北生まれ。ドラマトゥルク、翻訳家。台北とドイツ・ボーフムで英文学と演劇学を学ぶ。2012年よりフリーランスのドラマトゥルクとして、台湾、香港、ドイツのアーティストとのコラボレーションや、台北芸術祭との国際共同制作を行う。2019年には台北芸術祭と共に新しいコミッションの開発を行なった。長期にわたって協働したアーティストに、ヴィー・レオン、チャン・ピン・チウ、ファンガス・ナヨウ、スノー・ファン、イェ・ミンファがいる。また、ドキュメンタリーシアターの実践や、ドラマトゥルギーに関するレクチャー、ワークショップなども行う。現在は、ドイツ・ミュンヘンに在住。
相馬千秋(そうま・ちあき)
シアターコモンズ実行委員長兼ディレクター(2017–現在)。NPO法人芸術公社代表理事。アートプロデューサー。演劇、現代美術、社会関与型アート、VR/ARテクノロジーを用いたメディアアートなど、領域横断的な同時代芸術のキュレーション、プロデュースを専門としている。フェスティバル/トーキョー初代プログラム・ディレクター(2009–2013)、あいちトリエンナーレ2019および国際芸術祭あいち2022パフォーミングアーツ部門キュレーター。2015年フランス共和国芸術文化勲章シュヴァリエ受章、2021年芸術選奨(芸術振興部門・新人賞)受賞。2021年より東京藝術大学大学院美術研究科准教授。2023年にドイツで開催される世界演劇祭テアター・デア・ヴェルト2023のプログラム・ディレクターに就任。
岩城京子(いわき・きょうこ)
演劇・パフォーマンス研究。アントワープ大学文学部芸術学科専任講師。演劇ジャーナリストとして活動したのち、2017年にロンドン大学ゴールドスミス校にて博士号(演劇学)を修め、同校にて教鞭を執る。専門は日欧現代演劇史、及び演劇応用理論。2017年に博士号取得後、アジアン・カルチュラル・カウンシルの助成を得て、ニューヨーク市立大学大学院シーガルセンター客員研究員。単著に『日本演劇現在形』(フィルムアート社)等。共著に『A History of Japanese Theatre』(ケンブリッジ大学出版)、『The Routledge Companion to Butoh Performance』(Routledge出版)、『Okada Toshiki and Japanese Theatre』(パフォーマンスリサーチ出版)など。2021年よりPerformance Research誌共同編集委員。
日時
2月27日(日)16:00–18:30
上演時間
150分
会場
ゲーテ・インスティトゥート東京
〒107-0052 港区赤坂7-5-56
参加方法
リアル参加|要予約・コモンズパス提示
リモート参加|パス購入後に送付される専用ページ掲載のURLよりアクセスしてください
上演言語
英語(日本語通訳つき)
クレジット
会場協力|ゲーテ・インスティトゥート東京