高山明/Port B
「光のない。ーエピローグ?」

Akira Takayama/Port B

“Kein Licht - Epilog?”

  • ツアーパフォーマンス
© Masahiro Hasunuma
コロナ禍の東京から逆照射する福島との距離、10年という時間。
震災から10年を経て、Port Bツアーパフォーマンスがリクリエーション再演で蘇る。

2011年3月11日に発生した東日本大震災とそれに続く福島原発事故を受けて、ノーベル賞作家エルフリーデ・イェリネクは2012年3月に戯曲『光のない。』を発表。その半年後、高山明率いるPort Bは、その戯曲を新橋駅周辺でのツアーパフォーマンスとして上演した。
今回、震災から10年、初演から9年という時を経て、このツアーパフォーマンスを大胆に作り替え、再演する。舞台は、東京電力本社をはじめ日本の高度経済成長とともに発展してきたビジネス街・新橋一帯だ。ツアー出発地点のニュー新橋ビルは、福島第一原子力発電所と同じく1971年に開業し、2021年3月に開業50周年を迎える。観客は一人ずつ、世界中に拡散したフクシマの報道写真を手がかりに、新橋と福島が重なる複数の地点を巡り、そこでラジオから流れる声に耳を傾ける。10年前に福島の女子高校生たちによって読み上げられたイェリネクの言葉たちは、コロナ禍で宙吊りの東京に、どのように響くのだろうか。

プロフィール

高山明(たかやま・あきら)
2002年に創作ユニットPort B(ポルト・ビー)を結成。国内外の諸都市において、ツアーパフォーマンス、映像インスタレーション、社会実験的プロジェクト、言論イベント、観光ツアーなど、多岐にわたる作品やプロジェクトを展開している。いずれの活動においても「演劇とは何か」という問いが根底にあり、演劇の可能性を拡張し、社会に接続する方法を追求。観客論を軸に、観客自身が創造的に現実の都市や社会のなかで不可視なものと出会い、思考する装置としての演劇を提案。2013年にはPort都市リサーチセンターを設立し、演劇的発想を観光や都市プランニング、社会実践やメディア開発などにも応用する取り組みを行っている。

©Yuji Oku

日時

3月4日(木)–3月11日(木)
14:00*/14:30*/15:00/15:30/16:00/16:30/
17:00/17:30

*追加公演
休演|3月7日(日)

上演時間

約120分(ツアー目安時間)

会場

ニュー新橋ビルおよび新橋駅周辺
〒105-0004 港区新橋2-16-1
※受付はニュー新橋ビル3階 喫茶店カトレア前にございます。

参加方法

要予約・コモンズパス提示
*本作品は、お客様がお一人様ずつ出発し、複数の会場を訪問しながら、鑑賞・体験する形式の作品です。
*ご予約の時間帯に来ていただいた順に、お一人様ずつ数分間隔でご出発いただきます。

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上演言語

日本語

クレジット

構成・演出|高山 明

作|エルフリーデ・イェリネク
翻訳|林 立騎

声の出演|いわき総合高校演劇部(2012年当時)
青木 愛、飯島もも、沖崎美菜、片寄真亜也、鎌田彩音、桜井智恵理、鈴木ゆうか、田中 涼、千色和希、新妻宏恵、西田 藍、原田麻穂、松本芽生、屋代七海、渡辺真衣、渡部若菜

デザイン|阿部航太
地図制作|野村健太郎
演出助手・制作|田中沙季
制作アシスタント|中島百合絵

写真監修(初演時)|土屋紳一

協力|ニュー新橋ビル商店連合会、ニュー新橋ビル管理組合、港区、石井路子、いわき総合高校、港区生涯学習センター、神山産業株式会社、曽根藤樹

2012年初演版製作|フェスティバル/トーキョー、Port B