Commons Forum #4
“Arts and Politics”
言論イベント
香港で長年アーティスト・ラン・スペースを運営し、社会にコミットする活動を続けてきたアーティスト・ユニット、C&G。その一人クララ・チュンは、昨年11月に実施された香港区議会議員選挙に立候補し、香港中心部・ワンチャイ地区の区議会議員に当選、地元の民主派から期待が高まっている。
第一部では、彼らによるレクチャーパフォーマンス『Am I a Ghost?(私は幽霊?)』を上演。自分を脅かすかもしれない異質な他者を尊重するとはどういうことか。一つの共同体における信頼と不和をめぐる考察が、アーティスト独自の形式で観客と共有されることになるだろう。続く第二部では、香港でリサーチや創作を行うアーティストやジャーナリストを交え、分断が深まる社会において、直接的政治アクションと芸術実践の相関関係、その実効性と限界について議論したい。
登壇者│
クララ・チュン(アーティスト、C&Gアートディレクター、香港ワンチャイ区議会議員)
ガム・チェン(アーティスト、C&Gキュレーター)
キュンチョメ(アーティスト)
津田大介(ジャーナリスト/メディア・アクティビスト、あいちトリエンナーレ2019芸術監督)
司会│相馬千秋(シアターコモンズ ディレクター)
コモンズ・フォーラム
あいちトリエンナーレ2019以後、「表現の自由」や「芸術の公共性」をめぐる議論が噴出している。分断と不和が可視化された今日の社会において、私たちはどこへ向かうのか。今回のシアターコモンズでは、この火急の状況への応答として、4回にわたるコモンズフォーラムを集中開催。「芸術と社会」「芸術と公共」「芸術と仮想性」「芸術と政治」という4つのテーマ設定のもと、国内外から総勢20名を超える論客を招き、合計10時間を超える議論の場を設ける。歴史と未来をつなぎ、理論と実践を行き来しながら、社会の分断を乗り越えるための芸術の可能性について立ち止まって考える共有地が、今こそここに立ち現れるはずだ。
プロフィール
C&G
C&G(Clara & Gum)は香港出身のアーティスト、クララ・チュン(張嘉莉)とガム・チェン(鄭怡敏)によるユニット。2007年よりインディペンデントなアートスペースC&G Artpartmentを運営。香港における社会や文化状況に応答する参加型のプロジェクトやパフォーマンスの数々を展開。最新作『Am I a Ghost(私は幽霊?)がシンガポール・ビエンナーレ2019に招聘されるなど活動は国内外で多岐にわたる。
香港の政治状況を受け、クララは2019年11月に行われた香港区議会議員選挙に立候補し当選、ワンチャイ地区に議席を獲得した。芸術的視点は現実の政治活動にも応用できるとの信念のもと、香港の民主主義を持続させるための政治活動を始動させた。
キュンチョメ
2011年にホンマエリとナブチの男女二人によって結成されたアートユニット。これまで福島、石巻、沖縄、香港、ベルリンなど、社会の分断を抱えた地域での活動を、主に映像インスタレーションとして発表。あいちトリエンナーレ2019で映像インスタレーション《声枯れるまで》、《私は世治》を発表。韓国・江陵国際ビエンナーレ2018、Reborn-Art Festival 2017などに参加。2016年には、個展「暗闇でこんにちは」を駒込倉庫で開催。
津田大介(つだ・だいすけ)
1973年生まれ。東京都出身。早稲田大学社会科学部卒。メディアとジャーナリズム、著作権、コンテンツビジネス、表現の自由などを専門分野として執筆活動を行う。近年は地域課題の解決や社会起業、テクノロジーが社会をどのように変えるかをテーマに取材を続ける。主な著書に『情報戦争を生き抜く』(朝日新書)、『ウェブで政治を動かす!』(朝日新書)、『動員の革命』(中公新書ラクレ)、『情報の呼吸法』(朝日出版社)ほか。
相馬千秋(そうま・ちあき)
NPO法人芸術公社 代表理事/アートプロデューサー。「フェスティバル/トーキョー」初代プログラム・ディレクター (F/T09春〜F/T13)、文化庁文化審議会文化政策部会委員(2012-15)等。2015年フランス共和国芸術文化勲章シュヴァリエ受章。2016年より立教大学現代心理学部映像身体学科特任准教授。2017年より「シアターコモンズ」実行委員長兼ディレクター。「あいちトリエンナーレ2019」のキュレーター(舞台芸術)も務めた。
日時
3月8日(日)17:00-19:30
会場
SHIBAURA HOUSE
〒108-0023 港区芝浦3-15-4
会場お問合せ│03-5419-6446
*オンライン配信に変更となりました(詳細はこちら)
参加方法
要予約・コモンズパス提示
パス購入はこちら
上演言語
日本語(英語逐次通訳つき)