ブシュラ・ハリーリ [モロッコ/ドイツ]
「テンペスト・ソサエティ」
映像上映|トーク
Bouchra Khalili [Morocco/Germany]
“The Tempest Society”
ドクメンタ14の話題作が問う、世界の分断と共生。
モロッコに生まれ、フランスで学び、現在はベルリンを拠点に活躍するアーティスト、ブシュラ・ハリーリ。映像、インスタレーション、写真などのメディアを用い、境界、アイデンティティへの制限された概念に対する抵抗の話法や身振りを考察した作品で高い評価を得てきた。今回シアターコモンズでは、ドクメンタ14にて発表され、大きな話題を呼んだ映像作品「テンペスト・ソサエティ」をアジアで初公開する。
タイトルの「テンペスト・ソサエティ」は、1970年代にフランス人学生2名とモロッコの労働者が、自分たちの活動を表現する場と空間として立ち上げた市民共同体「Al Assifa」(アラビア語で「嵐」)を意味する。演劇を通じた社会変革の運動でもあったこのグループの歴史を、異なるルーツを持ちながらもギリシャにて市民権を得た3人の若者とゲストたちが「復活」させる。彼らの表情、声、身体はAl Assifaのそれと二重写しとなり、舞台の上から平等や、市民共同や連帯を呼びかける。
上映に際しては、日本人アーティストをゲストに迎え、観客を交えての対話の場もひらく。
www.bouchrakhalili.com
プロフィール
ブシュラ・ハリーリ
1975年、カサブランカ(モロッコ)生まれ。フランス国立高等美術学校卒業。映像、インスタレーション、写真などのメディアを用い、自らのルーツである中東アラブ世界やヨーロッパにおける個人、とりわけ政治的マイノリティの声や歴史を浮かび上がらせる作品で高い評価を受ける。近年は、ニューヨーク近代美術館(MoMA)での「The Mapping Journey Project」(2016)、パレ・ド・トーキョーでの「Foreign Office」(2015)などの個展開催に続き、2017年アテネ・カッセル同時開催のドクメンタ14おいて、最重要作品の一つに挙げられるなど、世界的な注目を集めている。ハーバード大学 ラドクリフ研究所 フェローシップ受賞(2017-18)、グッケンハイム財団 ヒューゴ・ボス賞 ノミネート(2018)、アルテス・ムンディ賞 ノミネート (2018)。現在ベルリン在住、オスロ王立芸術アカデミー教授。
© Dustin Aksland
- 日時
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*来日を予定しておりましたブシュラ・ハリーリ氏が、本人のやむを得ない事情により来日できないこととなりました。
これを受けましてトークのゲストを一部変更しております。ご了承ください。
①藤井光「ピレウス/ヘテロクロニア」(75分)
②テンペスト・ソサエティ(59分) -
2月22日(木)
①18:00 ②19:30 +藤井光×長谷川新(インディペンデント・キュレーター) -
2月23日(金)
①15:00 ②16:30 -
2月24日(土)
①14:00 ②15:30 -
2月25日(日)
①18:00 ②19:30 +高山明×林立騎(翻訳者・演劇研究者)
- 会場
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ゲーテ・インスティトゥート
東京ドイツ文化センター - 〒107-0052 港区赤坂7-5-56
- 会場お問合せ│ 03-3584-3201
- 参加方法
- 要予約・コモンズパス提示
- パスのご購入はこちら
- 上演言語
- ギリシャ語・アラビア語・フランス語など(日本語・英語字幕つき)
- クレジット
- 製作|ブシュラ・ハリーリ、アレクサンドル・コフマン
- ドクメンタ14委嘱作品
- 共同製作|イプセン賞、イプセン・ナショナル・シアター(シーエン、ノルウェー)
- 後援|FNGAP(パリ)、オランダフェスティバル(アムステルダム)、アテネフェスティバル
- 東京上映会 共催|ゲーテ・インスティトゥート 東京ドイツ文化センター