お知らせ

みちのくアート巡礼キャンプ2020|レクチャー単発聴講生募集中

2020.8.4

二つの災厄の「あいだ」から思考する旅、「みちのくアート巡礼キャンプ2020」のレクチャー単発聴講生を募集しています。
本ラボは、東北地方を旅しながら開催される3週間の集中ワークショップです。5回目となる今回は、福島県の浜通りエリアと喜多方市を主なフィールドとして実施し、各レクチャーに遠隔からのオンライン視聴を可能としています!
各レクチャーの前日正午まで受付ておりますので、ぜひこの機会にお申し込みください。

【レクチャースケジュール】
*各レクチャーは、講師による講義1時間強、対話形式の質疑応答1時間弱を予定しています。(レクチャー4と6は、2時間の対談形式)

8月7日(金)
11:00-13:00 レクチャー1

講師:相馬千秋(アートプロデューサー/みちのくアート巡礼キャンプ・ディレクター)
本ラボのディレクター、相馬千秋によるイントロダクション・レクチャー。今回の「二つの災厄の「あいだ」から思考する旅」というコンセプトや問いについて、これまで手掛けたキュレーションの実例も交えながらお話します。また受講生から自己紹介もいただき、3週間にわたるワークショップの素地を共有します。

14:00-16:00 レクチャー2
講師:岡本亮輔(宗教社会学者/北海道大学准教授)
宗教学者の岡本亮輔氏に、古今東西の「聖地巡礼」を参照しつつ、現代ではフィクションや地域振興という形で人々の想像力と結びついた「巡礼」のあり方についてご講義をいただきます。またコロナ禍において世界各地の宗教コミュニティが直面する問題やあらたな展開をレポートいただき、災厄と宗教の関係から、芸術創造のヒントを探ります。

17:00-19:00 レクチャー3
講師:小松理虔(地域活動家/ライター)
震災という「誤配」によって人生が変わったという、いわき在住の地域活動家、小松理虔氏。その思考と実践が凝縮された著書『新復興論』をベースに、ローカル・アクティビストの視点から見た「いわき/小名浜」を独自の話法でレペゼンしていただきます。災厄を共体験として成立するコミュニティがもち得るクリエイティビティの可能性と限界とは?次の日のいわきツアーの予習もかねて共に考えます。

8月8日(土)
17:00-19:00 レクチャー4

講師:志賀忠重(いわき万本桜プロジェクト代表)、津田大介(ジャーナリスト/メディアアクティビスト)
いわき回廊美術館は、世界的アーティストである蔡國強と、「いわき万本桜プロジェクト」のメンバーによって構想された壮大な屋外美術館です。数百年をかけて10万本の桜の苗木を樹林し、やがて花開く桜が土地の風景を変え、未来に生きる人たちに震災の記憶と警鐘を想起させるもの。この美術館の仕掛け人であり、長年にわたり蔡氏のプロジェクトに関わってきた志賀忠重氏に、アーティストと伴走しながら実現したてきたこと、これから実現したい壮大なプランについてお伺いします。聞き手は、回廊美術館に特別の思い入れがあるという、ジャーナリストの津田大介さんにお願いします。

8月9日(日)
13:00-15:00 レクチャー5
 
講師:斎藤環(精神科医/筑波大学医学部教授) *オンライン登壇
精神科医の斎藤環氏が自粛期間中ブログに執筆した「感染する時間」「人と人は出会うべきなのか」「コロナ・ピューリタニズムの懸念」等の文章は、人々が感じていた掴みどころのない感覚や不安に輪郭と言葉を与え、大きな反響を呼びました。このレクチャーでは、震災・コロナ禍という二つの災厄に直面する人間の精神の問題、その治癒と回復について、精神医学の知見から芸術表現へのヒントとなる視点でお話し頂きます。

17:00-19:00 レクチャ−6
講師:柳美里(小説家/劇作家)
作家、劇作家の柳美里さんを訪ね、ご自身が経営する本屋「フルハウス」にお邪魔します。柳さんは2015年に福島県南相馬市小高地区に移住し、書店のみならず劇場もオープン、自身の劇団「青春5月党」も再始動させ、ふたば未来学園の演劇部顧問をとして演出を手がけるなど、多岐にわたる創作活動を展開しています。作家はなぜ福島に移住したのか。そこで何を見聞きし、何を考え、どんな言葉を紡いでいるのか。生きることと創作のパラレルな姿勢について、率直にお伺いします。聞き手は、本ラボのディレクター相馬千秋がつとめます。

8月16日(日)
15:00-17:00 レクチャー7

講師:中村佑子(映画監督/作家)
映画監督・作家の中村佑子氏の作品(映画『あえかなる部屋 内藤礼と光たち』、エッセイ『わたしたちはここにいる – 現代の母なる場所』の一部)を事前に鑑賞した上で、その作品がもつ独特な手つきや触覚、それを体現する事物の捉え方や視線について、詳しくご本人にお話しいただきます。映像とテキストという異なるメディアを使いながら、どのように被写体の変化や偶然性を受け入れ、ドラマトゥルギーを紡いでいくのか。創作に必要な具体的なステップも伺います。

19:00-21:00 レクチャー8
講師:小沢剛(美術家)
美術家の小沢剛さんに、これまでの創作を具体例にお話を伺います。『西京人』『帰ってきた』シリーズなど、土地や人、歴史のリサーチを経て、事実とフィクションが拮抗するナラティブを再構成し作品化するには、どのようなプロセスや飛躍が必要なのでしょうか。震災、コロナ禍を経て、アーティストが感知する世界の質感や摩擦についても議論しながら、共に考える時間とします。

【応募条件】
年齢、国籍不問(ただしワークショップは日本語で実施)

【申込み方法】
Peatixよりお申込みください。決済完了時点で聴講が確定します。
https://tcl-michinoku2020.peatix.com/

【参加料】
各回 2,000円

【注意事項】
・レクチャーはオンラインでの配信となります。リアルタイムでの受講となりますので、インターネット接続が安定した静粛な環境からのご参加をお願いいたします。
・レクチャー当日は事務局が指定するZoomにアクセスしてご参加いただきます。zoomアプリをあらかじめインストールしていただきますよう、お願いいたします。
・聴講にあたり、事前の資料送付等はございません。
・レクチャー配信リンクは開催前日までにお送りいたします。

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