オグトゥ・ムラヤ[ケニア/オランダ]
「Because I Always Feel Like Running」

Ogutu Muraya [Kenya/the Netherlands]

“Because I Always Feel Like Running”

演劇公演

©Ernst Van Deursen
「僕はいつだって走りたい/逃げたいから──」
アフリカの英雄たちの身体と声を受肉する、スポークン・ワード演劇。

ケニア出身で、オランダを拠点に活躍する演出家・俳優オグトゥ・ムラヤ。その視線は、大きな物語の下に埋もれた個人に光をあて、その声は、類まれなスポークン・ワード(語り芸)のパフォーマンスで観客を魅了する。
1964年東京オリンピック、マラソン競技金メダリストとして歴史に刻まれたエチオピアのアベベ・ビキラ。続く1968年メキシコ・オリンピックであらたな伝説を紡いだケニアのキプチョゲ・ケイノや、タンザニアのジョン・スティーブン・アクワリ。彼らのようなアフリカ出身の超人的アスリートの存在は、60年代のアフリカ諸国の独立運動を後押しし、その勝利が、国家建設のプロセスや国家アイデンティティ形成と深く連動していた。ランナーたちの身体は、まさに脱植民地時代の政治が交錯する権力闘争の場でもあったのだ。
ムラヤはオリンピックと政治の関係性を批評的にとらえ、アスリートをめぐる歴史と個人のナラティブをリズミカルな英語で紡ぎ出す。その語りの彼方には、アフリカを背負って常に走り続けてきた英雄たちの強靭な身体の上に刻まれた、生々しい世界構造が浮かび上がるはずだ。

プロフィール

オグトゥ・ムラヤ
1986年ケニア生まれ。スポークン・ワードの語りの手法を組み込んだ作品を特徴とする作家、演出家。大きな声の下で見過ごされ、抑圧されてしまいがちなストーリーを掬い上げることをテーマに作品を制作してきた。アフリカの大学で国際関係を学んだのち、2016年アムステルダム芸術大学で芸術学修士号を取得。ラ・ママ(ニューヨーク)、ヘイ・フェスティバル(ウェールズ)、Spoken Wor:l:ds(ベルリン)、グローブ・トゥ・グローブフェスティバル(ロンドン)等に出演。シュピールアート(ミュンヘン)や東アフリカ圏内にてレジデンスを行う。現在はVeem House for Performanceのパートナーとして、オランダをベースに活動中。

日時

2月24日(日) 14:00 / 19:00
2月25日(月) 19:00 *終演後、アフタートーク有

上演時間

60分

会場

SHIBAURA HOUSE
〒108-0023 港区芝浦3-15-4
会場お問合せ│03-5419-6446

参加方法

要予約・コモンズパス提示
パス購入はこちら

上演言語

英語(日本語字幕つき)

クレジット

構成・演出・出演|オグトゥ・ムラヤ
共同制作|レイラ・アンダーソン
協力|ノア・フォルカー、アビシェク・ターパル、アキラ・ミラン、シタワ・ナムワリ
製作協力|Veem House for Performance & Amsterdams Fonds voor de Kunst, Bâtard Festival & Kunstenwerkplaats Pianofabrie
字幕翻訳|齋藤啓 
字幕監修|戸田史子(芸術公社)
助成|オランダ王国大使館