芸術経営ラボ
来たるべき社会をクリエイティブに描き、
実践していくためのマネジメント・シンキングを学ぶ
アートマネジメント
アートアドミニストレーション
コーディネート
プロデュース
近年、アーティストやカンパニーが外部から活動資金を得るためには、その芸術性や社会的意義のみならず、法人格など運営形態そのものの安定性や継続性も問われる傾向にあります。また、美術や社会関与型アートの文脈においても、多くの人や資金が関わる創作やプラットフォーム事業が増え、その運営基盤がアウトプットの質にも大きな影響を与えるようになりました。これから継続的な活動を展開するためには、単に作品の質を高めるだけではなく、アートプロジェクトや芸術団体そのものの経営や運営といった観点からのアプローチも必須と言えます。
本ラボではこのような動向を踏まえ、これから2020年を迎え変動していく社会において、芸術活動を真にクリエイティブかつ持続的に展開するために必要な視野と実務的かつ経営的なスキルを、その先駆者達とともに集中的に学び、思考する力を養う機会を提供します。毎講座、前半は講師によるレクチャー、後半は宿題に応じた実践課題に取り組むことで、それぞれの受講者が抱える課題を可視化し、具体的な解決に向けたアクションへと導きます。
スケジュール
各回 18:30-21:30(予定)
第1回 2019年7月22日(月)|相馬千秋
イントロダクション
第2回 2019年8月26日(月)|中村茜+植松侑子
これからの社会をサバイブするためのフィールド・レポート
第3回 2019年9月9日(月)|藤城里香
クリエイションをバックアップし、プロジェクトを実現させる実践モデル
第4回 2019年10月1日(火)|上田洋子
プラットフォームが生み出す、新しい「知」のアート・アクション
第5回 2019年10月21日(月)|蔭山陽太
芸術活動における助成金制度とこれからの資金調達について
第6回 2019年11月8日(金)|若林朋子
法人設立のケーススタディ
*毎回、実践課題として、ディレクターおよび講師から事前に宿題が指定されます。当日は講師による講義、受講者による質問や発表、グループないし全体でのディスカッションなどを組み合わせたワークショップを行います。全6回通しでの参加を推奨していますが、単発受講も可能です。
ディレクター
相馬千秋
会場
東京都内
*詳細は受講者に個別に連絡いたします。
定員
30名程度(応募者多数の場合のみ応募書類に基づく選考を行います)
応募資格
・年齢、国籍不問(ただし授業は日本語で実施)
こんな人にオススメ
・表現活動を継続していくために必要なマネジメントを学び、クリエイションのベースを構築したい。
・アートに関わる仕事をしているが、実務面をアップデートし視野を広げたい。
・社会の動向を読み取り、戦略的に活動を展開するスキルを学びたい。
各回内容
第1回:2019年7月22日(月) 講師:相馬千秋(アートプロデューサー)
「イントロダクション:課題を抽出し、プログラムを応答させていくワークショップ」
NPO法人芸術公社の代表理事/アートプロデューサーとして、法人を経営しながら、国内外で演劇、美術、社会関与型アートなどを横断するプロジェクトのプロデュース、キュレーションを国内外で多数手掛けてきた相馬千秋。本シアターコモンズ・ラボ全体をディレクションする立場から、受講生それぞれの現場や創作環境で抱える問題を抽出するワークショップを行います。その過程で、第2回〜第6回の講義のテーマとするものと課題を共有し、それぞれの問題意識を可視化します。
第2回:2019年8月26日(月) 講師:中村茜(株式会社プリコグ代表取締役)+植松侑子(合同会社syuz’gen代表社員)
「これからの社会をサバイブするためのフィールド・レポート」
チェルフィッチュ、ニブロールといった劇団・アーティストのマネジメントや創作を通じて、国内と海外をつなぎ、新しい価値観を提示する制作会社「プリコグ」を率いてきた中村茜氏。 特定非営利活動法人Explat理事長として舞台芸術の労働環境の改善を訴えつつ、2016年に制作会社syuz’genを立ち上げた植松侑子氏。
世界の劇場やフェスティバルとの関係を切り拓き、ネットワーキングを確立してきた中村氏と、さまざまな劇場・組織・劇団との協働を経て会社組織を立ち上げ、事業運営のほか専門人材育成に積極的に取り組む植松氏のお二人の対話を通して、今、劇団やカンパニー、創作をしたい若いアーティストにとって必要な環境や制度とはどのようなものかを考えます。
第3回:2019年9月9日(月) 講師:藤城里香(無人島プロダクション代表)
「クリエイションをバックアップし、プロジェクトを実現させる実践モデル」
Chim↑Pom、加藤翼、小泉明郎など、型破りなアーティストとパートナー関係を結ぶギャラリー「無人島プロダクション」を経営する藤城里香氏。単なる作品の売買仲介ではなく、アーティストとの共犯関係を保ちながら新たな創造を大胆に後押ししてきたギャラリストとして、アーティストの力を引き出し、企画を実現するために行ってきたこととは何か。7/13に移転・オープンする無人島プロダクションの新拠点を実際に訪れ、場所・作品・人を結びつけるマネジメント術について伺います。
第4回:2019年10月1日(火) 講師:上田洋子(株式会社ゲンロン代表)
「プラットフォームが生み出す、新しい「知」のアート・アクション」
多角的な事業展開を通して、総合的な知のプラットフォーム構築を目指すゲンロン代表の上田洋子氏。友の会運営、ゲンロンカフェ運営、そして出版という3つの事業を軸に、さまざまな観点から「知」に向き合い実践していく活動を支える経営手法と、多彩なテーマと知識人の組み合わせによって化学変化を引き起こす企画力はどのような観点から生まれるのか。リアルとバーチャルを組み合わせたプラットフォームの意義と戦略について伺い、これからのクリエイティビティを生み出す場作りの可能性を探ります。
第5回:2019年10月21日(月) 講師:蔭山陽太(一般社団法人アーツシード京都[Theatre E9 Kyoto運営]理事)
「芸術活動における助成金制度とこれからの資金調達について」
積極的なクラウドファンディングを行い、今夏京都に新たな劇場Theatre E9 Kyotoをオープンさせた一般社団法人アーツシード京都の理事、蔭山陽太氏。芸術活動を行なう上で必要不可欠な資金調達について、芸術助成制度について知ることはもちろん、これからの資金調達の可能性を探ることが求められる昨今、表現を生み出すために欠かすことのできない安定的な資金調達をどのように考えていけばよいのか。新たな実践事例としてTheatre E9 Kyoto設立の経緯を伺いながら考察していきます。
第6回:2019年11月8日(金)講師:若林朋子 (プロジェクト・コーディネーター、プランナー)
「法人設立のケーススタディ」
「法人をつくる」といっても、NPO、一般社団法人、合同会社、株式会社と法人格にはさまざまな形態があります。受講者の目指す事業に合った法人はどのような形態のもので、設立を実現しその後法人を維持していくためにはどのような、法律、税制、会計の知識が必要なのか?文化政策や芸術経営の専門家として、多数の芸術団体に理事・監事も務める若林朋子氏を迎え、法人格に紐づく組織形態、法律等を参照しながら法人設立と維持をシュミレーションする実践ワークショップを行いながら、これまでの6回のラボでの学びを総括します。
プロフィール
応募要項
応募方法
参加料
A) 全6回受講 20,000円
*料金は初回に全額現金でお支払いいただきます
B) 単発受講 3,500円
*料金は受講当日に現金でお支払いいただきます
応募〆切
2019年7月8日(月)24時 必着
*応募者多数の場合、書類選考あり
[単発受講をご希望の方へ]
残席に応じて、各回の開催1ヶ月前よりメールにて予約を受け付けます。
タイトルを「シアターコモンズ・ラボ|芸術経営ラボ 第○回受講希望」とし、本文に以下の内容を明記の上、
artscommons.tokyo.inquiry(アット)gmail.comまでメールにてご連絡ください。
1. 氏名(フリガナ)
2. 連絡の取れやすい電話番号
3. メールアドレス
4. 現在の主な活動、ご所属
例:会社員(XXX会社XX事業部)| 学生(XX大学XXX専攻3年)|演出家(XXXX主宰) など
メール受信日より3日以内に事務局よりご連絡させていただきます。
先着順となりますので、お早めにご連絡ください。
単発受講の場合、参加料は各回3,500円となります。