レポート

オープンセミナー|第5回

2017.10.28

10/23に、港区SHIBAURA HOUSEにてオープンセミナーの第5回目が行われました。

「リサーチ、新しい線を引く実践~アートプロジェクトを豊かにするリサーチ術~」と題した今回のセミナーでは、昨年もリサーチに関するセミナーを担当された、翻訳者であり演劇研究者でもある林立騎氏が講師を担当しました。
セミナー前半では、林さん自身のリサーチ活動を中心に、リサーチの性質、実践するにあたってのコツや心構えをレクチャーしてくださいました。日常的に誰もが行っているリサーチですが、アートと結びつけた場合どのような点に目を向けるべきか、アートにおけるリサーチではどういったことが求められるのか、昨年度のセミナーからさらに一歩踏み込んだ内容となりました。

セミナー後半では、3つのグループに分かれ、それぞれ個人が行っているリサーチ活動についての情報交換と、お互いのリサーチ活動をつなぐプランとコンセプトづくりを行いました。リサーチの成果を結びつけることに皆さん苦戦しているようでしたが、途中で林さんのアシストもあり、熱心にディスカッションに取り組む姿が見受けられました。
各グループの発表に対し林さんは、新たな観点に感心を寄せつつ「実現のためのプロセスでなく、プロセス自体が充実することがリサーチの面白いところ」とコメントされました。

最後に、林さんのリサーチの成果が掲載されたドキュメントブックが全員に配布されました。
レクチャー全体を通して、「リサーチによって新たな線を引くこと」「残されたままになっているもの同士をつなぐこと」など、林さん自身のリサーチにおける信念が感じられ、参加者の方々にとっても今後の活動の参考とすることができたようです。

(芸術公社インターン・山口敦子)

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