レポート

夏期集中ラボ5日目|陸前高田

2017.8.8

夏期集中ラボ、合宿ワークショップもいよいよ最終日。これまでのワークショップやディスカッションを経て得たこと、考えたことを踏まえ、今後の展開をそれぞれに発表します。

個々がこの4日間で大いに影響を受けて考えた、これから中間発表までの一週間の動き方を発表。講評者は、相馬千秋、瀬尾夏美さんのほか、合宿に同行した文芸評論家の藤田直哉さんにもコメントをいただくことに。

各10分の発表では、地域アートの問題や故郷、家族といった個々のテーマに、この4日間の出来事がいかに影響したかを話す受講生が多く見られました。

具体的には、
・石倉さんの話にでてきた、周りの環境と自分の身体を外臓と内臓ととらえ、自らと地続きに考えること
・古川さんの言葉にあった、受け取ったものを自分というブラックボックスを通して別のものに変換・翻訳し、アウトプットする
・赤坂さんが提示した、あらゆる境界のグラデーション化
・岡田さんが作品に幽霊を登場させることの意味
・小森はるかさん、瀬尾夏美さんが震災に向き合い、受けたことを作品化するために必要な距離感や思考
などが、キーになる考えとしてあがりました。

藤田さんは「自分自身、震災や被災地、当事者に向き合う意識を更新する刺激を受ける5日間だった」とコメント。
「この5日間で刺激を受けたこと、考えたことを、今後どのように具体的なモチーフやテーマに集約させていくかを見つけてほしい。震災のような大きな出来事を、いかに身近なことに引き寄せていくかがポイントになると思う」という相馬の言葉で、合宿ワークショップは終了しました。

それぞれの震災への向き合い方、それを表現にしていくために何をすべきかを考える切り口を得て、受講生たちは各々の旅へ。
次は1週間後の中間発表です。

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